インテリデント中央林間相模歯科:医療を否定しておらず広告(サイト)を否定しているのです。とりあえずガイドラインを読もう!

デロイトトーマツコンサルティングから医療広告ガイドライン違反の指摘を受けたという歯科医師業界で有名な先生のFacebook投稿が話題に。

 

そのFacebookの投稿内容はこちら…

とりあえず、歯科医師の方にとっては別世界でご存知ないかもしれませんが、デロイトトーマツコンサルティングは、潰れそうな会社ではなく、世界でも有数のコンサルティングファームで東大生の人気就職先だったり…この歯科医師の医院とトーマツのどちらが潰れる可能性が高いかは…略

 

ありがたいことに指摘事項の画像を一部アップしてくださった確認いたしましたが、やりすぎでは?と思うような厳しい指摘をうけているような箇所もありますし、指摘されて当然という箇所もあり、私も勉強になりました。指摘事項をアップしてくださりありがとうございます!

 

弁護士に相談して、ぜひ訴訟まで行ってもらいたいものですが、弁護士もガイドラインを読めば指示に従えというだけのような気がします…もし訴訟しましょう!と言い出したら無知な弁護士か金儲けしたいだけだと思います。笑

 

 

トーマツからの指摘事項の整理

こちらの先生の歯科医院のサイトは、一般的な歯科医院ページ、先生の専門領域専用ページの2部構成になっています。

  • 一般的な歯科医院ページ:http://www.intellident.or.jp/
  • 先生の専門領域専用ページ:http://www.intellident.or.jp/ctc/

先生がアップされた画像と投稿内容から以下の記載(表現)を医療広告ガイドライン違反と指摘されていることがわかります。

①CT&米国式根管治療センター:画像より
②CT & MicroEndodontic Center:画像より
③最先端治療:画像より
④インプラント治療:画像より
⑤根管治療:画像より
⑥自由診療でおこなう歯内療法専門医院:画像より
⑦顕微鏡治療:投稿内容より

以下、それぞれの指摘事項について考えていきたいと思います。

 

 

◯◯センターという表記はNG

指摘事項①と②については、インプラントばかりやっている歯科医院でよく見かける指摘事項で、医療広告ガイドライン第3-1-(4)誇大広告に抵触します。確認したところ一般的な歯科医院ページと専門領域専用ページともにこの表現がありました。

 

(4) 誇大な広告(誇大広告)
法第6条の5第2項第2号に規定する「誇大な広告」とは、必ずしも虚偽ではないが、施設の規模、人員配置、提供する医療の内容等について、事実を不当に誇張して表現していたり、人を誤認させる広告を意味するものであり、医療に関する広告としては認められないものであること。
「人を誤認させる」とは、一般人が広告内容から認識する「印象」や「期待感」と実際の内容に相違があることを常識的判断として言えれば足り、誤認することを証明したり、実際に誤認したという結果までは必要としないこと。

【具体例】
・ 「○○センター」(医療機関の名称又は医療機関の名称と併記して掲載される名称)
→医療機関の名称として、又は医療機関の名称と併せて、「○○センター」と掲載することについては、
- 法令の規定又は国の定める事業を実施する病院又は診療所であるものとして、救命救急センター、休日夜間急患センター、総合周産期母子医療センター等、一定の医療を担う医療機関である場合
又は
- 当該医療機関が当該診療について、地域における中核的な機能や役割を担っていると都道府県等が認める場合に限るものとし、それ以外の場合については、誇大広告として取り扱うべきであること。
ただし、当該医療機関が提供する医療の一部を担当する部門名として患者向けに院内掲示しているものをそのままウェブサイトに掲載している場合等には、原則として、内容が誇大なものとして扱わないこと。

 

ここの但書きを根拠に歯科医院が◯◯センターを名乗るのも不可能になったのではないかと思います。結局、◯◯センターと表現することで、他の歯科医院よりも明らかにその治療に関して優れていると一般人が誤認する可能性があるということです。こう言い出すと「私は、◯◯治療では日本で知らない人がいない!」的な反論をする方がでてきそうですが、仮にそうだとしてもこれは医療広告の問題

たとえば、歯科医師免許を取得して研修を終えたばかりの金持ち若手歯科医師がいきなり開業して、「◯◯インプラントセンター」「◯◯審美歯科センター」「◯◯根管治療センター」という名称で3つの歯科医院を開業して、診療を始めたらどう思いますか?しかも、このお金持ち若手歯科医師が頭の中で「私は日本でもTOPレベルの歯科治療を提供できる!!」という妄想をお持ちだったとしたら…一般消費者である患者に被害が出る可能性はありませんか???

とすると、サイトでは行き過ぎた表現を抑制しようというのはある意味当然の動きと言えます。医療広告ガイドラインは、一般消費者である患者を保護するためのチラシや広告のルールであり、医療自体を否定するものではありません。

 

“最先端治療”は、誇大広告

指摘事項③の「最先端治療」という表現も◯◯センター同様、医療広告ガイドライン第3-1-(4)誇大広告に抵触します。医療広告ガイドラインに関するQ&Aに具体的に説明がされています。こちらは、専門領域専用ページで確認することができました。

Q2-2 「最先端の医療」や「最適の医療」などの表現は、広告可能でしょうか。(P.7)
A2-2 「最先端」や「最適」の表現は、誇大広告に該当するため、広告できません。
著者注:P.7というのは、医療広告ガイドラインの該当箇所のページ番号です

最先端治療以上に個人的には、

“歯や神経を抜かないで治すには最新の米国式根管治療が必要です。”

ここの表現の方がNGのような…もう少し丁寧に前提条件などを記載するとかした方が良いと思います。サイトを読んでも最新の米国式根管治療がいかなるものか素人にはさっぱりわかりませんし…「患者に理解してもらうためにサイトを作る!」というのでしたら、このあたりを改善していただきたいものです。

 

 

“◯◯治療”は地雷?

指摘事項④⑤(⑦)の「インプラント治療」「根管治療」「顕微鏡治療」ですが、トーマツ側の言い分としては、この内容が医療広告ガイドライン第5-4-(12)アに該当しない治療だから、第3-1-(1)の広告が可能とされていない事項の広告にあたるとのこと。該当箇所は、一般的な歯科医院ページの「根管治療」と「インプラント」に指摘されている表現が確認できました。なお、画像がないため「顕微鏡治療」の具体的な指摘事項はわかりませんが、「インプラント治療」「根管治療」と同じ内容と想像されます。

それぞれガイドラインの該当箇所をご紹介しますが、読み飛ばしても良いです。

第5-4-(12) 法第6条の5第3項第 12 号関係
「当該病院又は診療所において提供される医療の内容に関する事項(検査、手術その他の治療の方法については、医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるものに限る。)」については、「検査、手術その他の治療の方法」に関しては、保険診療等の医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして広告告示で定めた事項に限定して広告可能であるものであり、往診の実施に関すること等その他の医療の内容については、広く広告が可能とされるものであること。

ア 検査、手術その他の治療の方法
検査、手術その他の治療の方法については、広告告示に定められた以下の①~⑤のいずれかに該当するものについて、広告可能とし、また、診療報酬点数表やその関連通知で使用された
表現に加え、患者等の情報の受け手側の理解が得られるよう、分かりやすい表現を使用したり、その説明を加えることも可能なこと。
ただし、医薬品医療機器等法の広告規制の趣旨から、医薬品又は医療機器の販売名(販売名が特定可能な場合には、型式番号等を含む。)については、広告しないこととすること。なお、治療の方針についても、成功率、治癒率等の治療効果等を説明することなく、広告可能な事項の範囲であれば、広告として記載しても差し支えないこと。
① 保険診療(広告告示第2条第1号関係)
② 評価療養、患者申出療養及び選定療養(広告告示第2条第2号関係)
③ 分娩(保険診療に係るものを除く。)(広告告示第2条第3号関係)
④ 自由診療のうち、保険診療又は評価療養、患者申出療養若しくは選定療養と同一の検査、手術その他の治療の方法(広告告示第2条第4号関係)
⑤ 自由診療のうち医薬品医療機器等法の承認又は認証を得た医薬品又は医療機器を用いる検査、手術その他の治療の方法(広告告示第2条第5号関係)

 

第3-1-(1) 広告が可能とされていない事項の広告
法第6条の5第3項に「次に掲げる事項以外の広告がされても医療を受ける者による医療に関する適切な選択が阻害されるおそれが少ない場合として厚生労働省令で定める場合を除いては、次に掲げる事項以外の広告をしてはならない。」と規定されているように、医療に関する広告は、患者の治療選択等に資する情報として、法又は広告告示により広告可能とされた事項を除いては、原則、広告が禁じられているものであること。
【具体例】
・ 専門外来
→専門外来については、広告が可能な診療科名と誤認を与える事項であり、広告可能な事項ではない。(ただし、保険診療や健康診査等の広告可能な範囲であれば、例えば、「糖尿
病」、「花粉症」、「乳腺検査」等の特定の治療や検査を外来の患者に実施する旨の広告は可能であり、専門外来に相当する内容を一律に禁止するものではない。)
・ 死亡率、術後生存率等
→医療の提供の結果としては、医療機能情報提供制度において報告が義務付けられた事項以外は、対象となった患者の状態等による影響も大きく、適切な選択に資する情報であると
の評価がなされる段階にはないことから、広告可能な事項ではない。
・ 未承認医薬品(海外の医薬品やいわゆる健康食品等)による治療の内容
→治療の方法については、広告告示で認められた保険診療で可能なものや医薬品医療機器等法で承認された医薬品による治療等に限定されており、未承認医薬品による治療は、広告
可能な事項ではない。

個人的にはこの指摘は厳しすぎるような気がしますが、役所からの指摘事項の画像を見ると簡単に解決可能とわかります。これを指摘するのであれば、こちらの歯科医院の別の箇所を指摘した方が良いのではないか?と思う箇所が数点ありますが、言及しないでおきます。

この指摘事項がご自身の医療が否定されたと感じる箇所だったのではないかと想像されますが、しつこいようですが、医療は否定しておらず、”医療広告である歯科医院サイト内の表現を否定”しています。

 

専門医院はNG!!

トーマツ側は、指摘事項⑥「自由診療でおこなう歯内療法専門医院」という表現も直前にご紹介した第3-1-(1) の広告が可能とされていない事項に掲げられている「専門外来」と同じだという指摘をしています。こちらも画像を見ると簡単に解決可能ということがわかります。

“インプラント専門歯科”を標榜する歯科医院なんて腐る程あるのに、それほどメジャーではない歯内療法を専門とされる歯科医院を標的にするとはトーマツも厳しいことをします…

 

 

日本の医療に対する心配は無用

こちらの先生はFacebookでご丁寧にこんなことをおっしゃっています。

毎日この診療所で私が自由診療で根管治療専門をやっていることが実際なので、これを削除してしまったら私は何を毎日することになるのでしょうか???そして実際に多くのエビデンスをベースに最先端で効果の高い治療方法を選択してやっているのに・・・MTAの根管充填の未承認もそうですが、この国の歯科治療は大丈夫かと心配になる。

そこまで言うのなら、日本での診療をやめてどこか外国にでも行ってきてくださいと言いたいところですが、この先生はどうも勘違いをしているようです…

医療広告ガイドラインの制度趣旨は、患者等の利用者保護からきているので、トーマツ側は先生の治療内容(根管治療)を否定しているのではなく、サイトの”表現”が消費者保護の観点からNGだと言っているだけ。つまり、医療広告ガイドラインをよく読んでサイトを修正してねというだけです。

なので、この国の歯科治療は大丈夫かを心配する必要はなく、あなたの”医院サイト”の心配をしてください。

では、どのように変えたら良いか?という話をしたいところですが、不勉強な業者に真似されると困りますのでやめておきます。

 

 

コメントしている歯科医師の頭は大丈夫か?

こちらの先生の投稿に対して、多くの歯科医師と思われる方のコメントが寄せられているのが確認できますが、中にはこんなコメントが…w

Aさん(歯科医師)コメント
ガリレオの裁判を思い出しました。
400年以上昔の話ですが、あの再現が現代に蘇ったとしか思えない話です

先生コメント
そもそも取り締まる人間が歯科のことを知らないのが問題です。そしてそんな無知な人たちに上から目線食らうとやりきれません。

Aさんコメント
ガリレオを裁いた人たちは、天文学を露ほど知らない宗教家でした。◯◯先生に馬鹿げた指摘をする人たちも歯科を知らない人たちです。
悲しい話ですね…………日本の厚生省は400年前のことから何も学んでいません。

先生コメント
無知は怖いです。馬鹿とは戦わないと改善されないです。でもそうすると色々犠牲もでるのでしょうね・・

 

本当に無知とは怖いですね。医療広告ガイドラインを守りましょうと言っているだけなのに、”医療を否定された”と喚いているのですから….ガリレオも一緒にするな!とキレていると思いますよ。

また、この先生の投稿にコメントしている方の多くが先生のご専門の歯内療法専門の歯科医師ではなく、インプラントでよく見かける歯科医師というのも面白いところ。

◯◯インプラントセンターと標榜したり、よくわからない外部企業をかませてインプラント相談会をしたり…インプラントの集患で患者等の利用者を誤解させる表現を多用する一部の歯科医師がいるから、他の歯科医師が迷惑を被っているという構造を”迷惑をかけている歯科医師自身”が理解できていないとは本当に驚きです。

 

根本的に取り締まられる側が、”医療広告ガイドライン”の存在とその内容を理解していないのが問題だと思います。下に医療広告ガイドラインのリンクをつけておきますから、よく読んでご対応していただきたいものです。

医療広告ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000209841.pdf

医療広告ガイドラインに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/content/000371812.pdf

広告告示
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/kokokukisei/dl/jikou.pdf

 

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